ずさんな就職活動
3月ですね。春ですね。
来月には、新卒の新入社員が入社してきます。
それに、街ではリクルートスーツ姿の若者をたくさん見かけます。
17卒の方々が研修に行ったり、18卒の方々が就職活動をしたりしているんだろうな〜。
みんな黒いスーツを着て、ベージュや黒のトレンチコートを着て、女子は髪をきちっとまとめて、就活以外では使わないあの変なカバンを持っている。
実は私にもそんな時代があって、例によってスーツやカバンやコートを揃えてもらい、自分の将来を少し憂いて、就活は始まった。
でも、入りたい会社なんかはまったくなかったので、専門学校の先生から「お願いだからここ受けてくれ!!」って頼まれたある会社をとりあえず受けるというぐうたら。
なんでも毎年母校から入社する人が3〜5人いて、その年も何人かの同級生が受けていたのだけれど、ことごとく落ちてしまったと。
それで、もっと良い子はいないのかと人事の人から言われて私を差し出したみたい。
これでも成績はトップだったので。
そうこうしているうちに企業研究やら自己分析やら、最近の就活生のやるようなことは何もせず、面接の日が到来。
面接ではテキトーに話して、テストも分かる問題だけ回答を書いた。
1週間くらいして、一次面接の結果の連絡があり、通過したことを先生から知らされた。
二次面接では偉い人たちとお話し。
まず、「君、数学苦手なの〜?」と聞かれる。私は数学が苦手で、苦手というよりは嫌いだ。だから素直にそう答えた。
「テスト、数学の点数だけひどかったよー。大丈夫?」と言われて、ちょっとイラっとしながらも「四則演算はできますし、電卓もあるので支障ないと思います。御社の業務では、高度な数学の知識が必要なのでしょうか。」と若者らしく受け答えした気がする。
そんなこんなでなぜか内定をもらい、就職した。
思い返してみるとだいぶずさんな就職活動だった。
もっと自分の意思で色々と調べて、方向性くらいはきちんと考えるべきだったなぁ。
でも、ずさんな就職活動の末、なんだかんだで東京へ引っ越して、なんだかんだ幸せに暮らしているのだから、まぁいっか、とも思う。
街で見かける就活生のひとりひとりにもきっと、その人だけのエピソードがあるんだろうな。
どんなこと考えて就活してるんだろう。
希望の会社には入れるのかな。やりたい仕事に挑戦できるのかな。
なんて考えながら眺める。